NATA DE COCO?


 フィリッピン原産のトロピカルフルーツであるナタデココは一時期日本の若者の世界を席巻した。清々しい味、独特の歯ざわりとダイエット食品としても利用された。ブームは去ったがいまも街角でときたま見かけることができる。

 隆盛時にはあまりにも大量に売れ、作っても作っても追いつかず、日本人はいったいなんのためにこんなに沢山買うのかと謎が謎を呼び、日本の代名詞トランジスターの原料にするのだという噂まで飛び出したものである。

 ナタデココはココナッツ椰子の実の内側のジェリー状の部分から作られるらしい。製造法の詳細は不明。

 盛者必衰のいわれどおり、ブームはさり、フィリピンの田舎にも静けさが戻ってきた。が何のことはない、大きな置き土産が今問題となっている。ナタデココの製造現場はすべて田舎の個人の家の工場で行われたので、製造中に用いられた氷酢酸の2次公害が起こっている。強い氷酢酸の酸による皮膚炎、垂れ流した土壌の酸性化等、甘い話のあとには苦い話が必ず続いてやってくる。


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