貧困層
中国の貧困者層人口は85年には1億2千5百万人に達するらしいが、それでも過去5年間で半減したそうである。続いての努力の結果、93年には8000万人にまでに減少した。中国政府は「八七計画」なるものを策定、今世紀中にこれを一掃する計画を立てた。7年間で8000万人を0まで貧困から脱却させると言う計画で、計画は順調に推移し、じじつ毎年500万人づつの人が貧困層から開放されてきたが、現在残されているのは5300万人ぐらいだと言う。残り時間より考えて、2000年までに貧困層を解消という、この計画の達成はまず不可能であるが、それでも計画案の社会に対し果たしてきた寄与は大きなものがある。
一概に5300万人の貧困層と言っても、中国の全人口(12億人)からすれば大した数字でないかも知れないが、日本の人口の約半分であり膨大な数字である。中国政府が定めた最低限の生活水準は金額に換算すると年間530元、日本円にして8480円程度で、これ以上の収入のあるものは裕福層と言うことになる。貴州省や雲南省のことに山地に住まいする少数民族の生活は、未だ人間の水準にに達したものでなく、全くその状態は悲惨なものである。比較的土地の肥えた湖南省あたりでも、その少数民族の生活レベルは最低である。中国は広すぎる、末端まで政府の目が行き届かないのは勿論、雨の少ないウイグル地方では、屋根のない土間で雑魚寝の状態で、勿論、寝具なんてあるわけでない。
政府ばかりでなく、一般住民にも意識の改革が必要である。教育の重要性を全く認識していないばかりでなく、こどもは大切な労働力という観念しか持ち合わせていない。貧困と無知のメリーゴーランドが、無限のループを繰り返し、それよりの脱却が、より一層困難なものにしている。
政府にとっても、貧困問題は中国の政治安定と国の存亡に関わる大きな問題と認識し、「少なきを心配せず、不均衡を心配いすべし」と不公平感と不満感の減少に努めざるを得ない。いづれは巨大な象が動き出すに違いない。(7/98)