セブに遊ぶ


3.6.99   kixーseb PR427
6.6.99   seb-kix  PR428

 ボホール(ダグビララン)にはセブからの船便が便利だ。飛行機も飛んでいるが、一日数回ある高速艇が速く安全と言うことだった。高速運転で所用時間1.5時間のものだが、我々の利用したlineは、丁度サマール島付近で発生した台風3号の余波を受けて、海が荒れており、大いに揺れ、船がまっふたつに割れるのではないかと思ったほどだった。このとき船内のお客さんの約1/3ぐらいが酔ったようだし、途中より通常運行に切り替わり、速度は1/3程度で、約3時間要した。やはり海の旅は、海の旅で不確定要素があった。空は曇天、薄曇りというか、浜風が吹いてホントに凌ぎやすかった。これでは日本にいるときより快適だった。

 ボホールのダグラランは海のニホイのする漁港であったが、島の中心であり、島唯一の大学もここにあり、当然島一番の賑わいをみせていた。ここからチョコレートヒルまで車で約2時間要したが、のどかな田園風景と椰子とバナナの林はいつ見ても飽きたらなかった。マニラやセブの下町のような、雑然とした様子は見られなく、暖かい温暖な気候といい、自然の幸に恵まれた島民達は最低限の生活は保障されているようだった。衣食が充分なら、人々の心もなごやかで、犯罪も殆ど見られないと言う。

 ボホールの街には、フィリッピン名物ジープニーは一台もなく、オートバイ(125cc)の横に客車を付けたサイドカーが唯一の島民の足であった。ところが、此の2人用のサイドカーにお客を7人乗せて走るという。なんとなんと恐れ入ったものだ。島には単車も自転車も殆ど普及していないようだった。

 チョコレートヒルは世界文化遺産にも登録されており、まあ珍しい風景には違いない。小さな古墳状の半球円錐型の50〜100m位の山が、それこそ、その数1200程あるという。駐車場の広場より200段を越す、階段を登り詰めれば展望台があり、すばらしい360゜のパノラマが開かれる。あたかも慶州(韓国)の古墳が1200個も辺り一面にあると考えたらいいのではないか。丁度この時期、雨期に当たり山々は緑の雑木に包まれていたが、乾期には一斉に褐色に変化するという。チョコレートヒルの名前もこの乾期の色がチョコレートの様だから、土地の人がそのように呼んでいると言う。ぼくなら、また違う観点から、マンマ(breast)ヒルと名付けたい。チョコレートヒルでは、すこしロマンチック性にかけるし、雨期のこともあり、今後はマンマヒルと呼ぼうではないか。

 ホントに神様のなさることは面白い。カッパドキヤ(トルコ)、武稜源(中国)といい、神の戯れにただただ驚嘆するのみである。土地の人達の間では、何故こんな変わった風景が出来たのかいろいろの伝説が残されているようだ。そのひとつは、昔この島に大きな巨人が二人住んでいて、お互い仲違いをして、それはそれは強烈なケンカをしたそうだ。結局2人は疲れはて、傷ついてから仲直りをして一緒に島から出ていったという。これらの山々は、巨人の喧嘩の後の残された石や砂だという。もうひとつの話は、此の島の青年アロゴが死期の近づいた娘アロヤに恋をする。しかしアロヤはやがて死んでしまい、悲しみにくれたアロゴの際限のない涙が、頬を濡らし迸った。その無数の涙がチョコレートヒルになったという。なんともロマンチックなはなしであるが、いづれにしても、遠い昔は海底であったものが、隆起して出来たもので少し掘ればすぐに珊瑚礁に突き当たるようだ。


マニラ情報



homeに戻る  旅行記に戻る  旅のエッセイ