落陽(マニラ)
マニラ湾に沈む夕陽が世界一美しいと聞いていた。世界一だかどうだか解らないが、ほんとにそうだった。大きな大きな太陽が赤く燃え、ゆっくりと海に沈もうとしている。夜が忍び寄り、あたりの海は暗く茜色に変化している。そこに沈みゆく太陽の光だけが黄金色に、まるで海に架かる、赤い何処までも続く絨毯の橋のように、この道が一直線にここまで射し込んでくる。ことに異国での落陽は哀愁を伴う。なんだかもの悲しい。
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旅のエッセイ