あほう草とキチガイ水
あほう草とは煙草のことである。原産はアメリカ大陸のようで、原住民が吸っているのをコロンブスによってヨーロッパにもたらされて、全世界に広がったという。これもコロンブス土産のジフィルスの特効薬とされていた。やがて煙を吸うと仙人に似た気分と、刺激性、陶酔感から、諸病病癒の万能薬と信じられてゆく。事実、鎮痛、血止め、化膿予防、凍傷治療、虱取り等に用いられてきた。しかし用途を間違えて、ニコチン中毒で苦しみもがいたり、慢性気管支炎で頓死する事故も頻発した。こうなってくると延命草、長命草、想い草などと呼ばれていた煙草は、狂い草、貧乏草、あほう草と忌み嫌われて行くようになった。
煙草の煙を胸まで深く吸い込むと、神経毒であるニコチンの90%以上が体内に取り込まれ中毒症状を起こす。動悸が高まり、顔が青ざめ、額に汗がにじみ、嘔気や下痢を起こし、卒倒、急死するに至る場合がある。害を最小限に留めるには、軽く吸って、鼻や口からゆっくりと吐き出し、3分の1位で止めてしまうのが良いと言われている。一日数本しか吸わなくても10年もすれば、立派な慢性気管支炎が完成されますし、肺ガンとの因果関係も証明されている。高血圧症、心臓病に悪い影響があるのは周知の事実です。最近では環境にたいして拒煙権まで主張されています。
寝起きの一服の美味しいこと、少し疲れたとき、コーヒとのむ一服の美味しいこと、なにも考えない空虚の時間こそ、生活にレフレッシュをもたらす。これもまた周知の事実である。
禁煙がよいのかどうか、私には判断できない。私自身は10数年前、禁煙(自然に止めた)したが 、現在も慢性気管支炎は健在だ。
昔からお酒は百薬の長といわれている。適度なら循環を良くし、精神を昂揚させ、健康にもってこいだ。事実、ワインなんかにはポリフェノールが多量に含まれ老化の防止につながるという。でも、根本的にはお酒はアルコールであるから、過度になるとこれまた健康阻害につながるようだ。しかも習慣性もあるようだし、極端には中毒まで起こせしめる。ある意味ではヤクと同様禁断症状を呈するかも知れない。過度になれば、健康薬がキチガイ水に転ずるようだ。