世にも不思議なカッパドキア


 今まで見たこともないようなお伽の国の館、岩を細く長く切り裂き、その上にとんがり、三角帽子の屋根を載せる。あるいは茶色の三角型の岩山に、これまたお伽の国のお城のような建物に窓をあけ、いまにも王子様とお姫さまが馬車に乗ってそこから出てこられるような雰囲気、これらすべて、ディズニーランドでもなんでもなく、すべて、ほんとに自然のなせるワザなのである。ホントに吃驚仰天、世にも不思議な国のものがたりなのである。

 カッパドキアの地層は地上にみられる自然の奇跡の一つであり、中央アナトリアのエルジェス山(3917m)の噴火によって、溶岩や火山灰に覆われた「堆積期」、そして火山活動の停止とともに始まった「浸食期」という、全く相反する二つの作用が作り上げた不思議な芸術作品である。風、雨、川はカッパドキアの現在を作り上げ、変化させた浸食の3つの力でもある。これらに伴って、激しい気温の変化を特徴とする土地の気候が、岩に亀裂を走らせ、その間に水が溜まり、水が凍り体積を増すと亀裂はさらに深まり、春の雪解けがこれら一連の変化進展に弾みを加えた。一帯を激しく削りとっていったのは、やはり雨と川であり、クズルウルマック川に流れ込むネヴィシェヒルとダムサ川は、カッパドキアのこの有名な不思議な渓谷の生みの親であるに違いない。雨は大地の表面を流れ、浸食を加えながら少しづつ水路を深め、はては深く口を開けた渓谷を作り上げ、浸食された土地や火山からの噴出物が川によって運び去られるさい、川どうしがぶっつかりあい、堆積して小山ができたりもした。

玄武岩と凝灰岩
 全く浸食を受けていないところの地層をみると、深い凝灰岩の層の上に玄武岩の層が見られる。玄武岩より凝灰岩の方が軟らかく、浸食を受け易いので、自然と細い凝灰岩の上に黒褐色の玄武岩がのっかったような、一見茸型の妖精煙突が見られるようになった。


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