ラックと乾杯
ラク(ラック)というのはコーリャンから作る蒸留酒らしい。レバノンでも最もポピュラーなお酒であった。中国のマオタイ酒ほどではないがアルコールは50度に達するという。とにかく強い。無色透明でアニス(茴香)が入っており、丁度濃いウオッカのような、松脂のような独特の香りがする。ギリシャのウゾやフランスのアブサンも同類であり、水で薄めるとまちまち白濁する。トルコではこのラク、ライオンの乳と呼ばれている。中東諸国ではライオンは強者の象徴である。イスラムの国でありながら、街中のスーパーやレストランで簡単に自由に手に入れることができる。トルコでは最もポピュラーなお酒、飲料なのであった。
トルコでは乾杯することを「シェフレ」と言うらしいが、あちこちのテーブルで「シェフレ」「シェフレ」とやってござる。確か、ここトルコではイスラムが98%占めていたのではなかったのかな。厳しいイスラムの掟の中、己を失うほど飲まないのであれば、アッラーも許してくれると、トルコ人達はまじめに考えている。コーランの解釈も大変柔軟性がある。いろんな意味あいで、トルコは陽気で明るい反面、ものごとがいい加減なのである。なにごともノプロブレムなのである。どうもご都合主義であるらしい。
そういえば、コーランではラマダンだって、旅の間は断食しなくてよいし、万事が人間に優しい掟なんだ。勿論コーランの教えられた時代と背景がことなっているが、陽気なトルコ人達、自分勝手に適当な理由づけをして適当にごまかしている。最も呪われた動物の豚肉でさえ、ここトルコではあまり気にせず食されている。大多数を占めるイスラムのトルコ、時代の進歩とともに緩やかにたしかに変化もしている。