長期旅行


(純粋型)
 長期旅行の人には、くっきりと2つのパターンがある。ひとつは旅が好きで好きでたまらない。気がついたらもう何カ月も旅を続けている。向上思想も結構あり、将来はカメラマン、文筆希望様々あるにはあるが、果たして天与の才があるだろうか。ハマの真砂は数々あれど、光輝くのはほんのわずかだ。でも結構、意識はしっかりしており、たとえ沈没するような事態に至っても情勢判断は冷静だ。立ち直ることも容易で、且ついろいろの得難い経験が以後の人生仕事にプラスに働くことがおおい。バイタリティのあるだけ根性も座っている。
(逃避型)
 もう一つの型は、日本にいても確乎たる自分の位置を見いだせないものが、虚ろな夢の中の出来事に逃げ込むのだ。こっちの方が厄介だ。何時現実に目覚めるやも知れぬ。いったんこの病気に陥ってしまうと、もし目覚めたとしても、既に手遅れ、医者もクスリのさじ加減を投げ出すやも知れない。もうひとつ、この型の特徴としてドラグに手を出す傾向が窺える。自分自身自覚がないので落ちるところまで落ちる。きっかけがなければ、浮かび上がることは出来ないだろう。
 こういう、旅する病気も厄介なもので、ある期間、その経過をえなければ治癒しがたい。草津の湯でも治りやせぬのである。


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