ガサ入れ 2
伝聞の話である。
タイのバンコックで友人数名が連れだって飲みに行った。夜のバンコックは物騒だと聞き及んでいたので、各自当夜の軍資基金のみポケットに入れ、必要以外は全てホテルにデポジットしておいた。まあ少々のことがあっても大丈夫と言う出で立ちである。何処をどう飲んで歩いたのか、この日本人5人組、飲み歩いている間に、タイの友人(?)が、それぞれにでき意気投合、付近の安宿に泊まることになった。めでたしめでたし。こういう種類の安宿は火事でも起これば大変とそれこそ念には念を入れて退避路を確認し、ドアをロック、チェーンを掛けた。うつらうつらしていると肩をつつかれて起きあがろうとすると、一人の覆面の男が短銃を突きつけているではないか。腰を抜かすというのは、こういうことをいうのだろう。声を上げるどころか、一瞬失語状態で、有り金残らずどころか、下着まで全部もっていかれた。ほぼ同時にどの部屋も襲われたようで、5人の友人の一人は窓から飛び降り足首捻挫、おまけにどぶ川に転落、びしょぬれで5人の面々タクシーで、素っ裸のままホテルまで逃げ帰ったとのことである。敵さん3人組のようで、短銃は本物かどうかは不明なるも、本物らしかったという。それぞれのタイの友人とこの3人組、グルだったようで、どの部屋も鍵は解錠、チェーンははずされていた。ホテルもグルかもしれない。一流ホテルに素っ裸で現れた5人組、いったいどうしてホテルに入っていったのだろうか?あなはずかし。あくまで伝聞の話である。
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