引ったくり
イタリアのひったくりはつとに有名だ。最近ではミニバイクでやってくる。歩道を歩いているときは十分の注意が必要だ。ベテランガイドの女性の死亡事故まで報告されている。
ちょうど小さなディパックを半分だけ肩にかけてペルーの首都リマの旧市街を歩いていた時、後ろから早足で近づいてくる人の気配を感じたので振り向くと赤いシャツを着た身なりのいい若い男がいた。こちらが見たのがわかったのでその男は立ち止まって誰かを待っているような素振りを見せていた。男が近づいてくる時に他の老人も声をかけてきたのでこちらの注意をひこうとしたのかも知れない。怪しいやつだと思いつつ歩いているといつのまにかまたその男が走り寄ってきていて、まさにバックをつかもうとしているところで、その直前でかわせたのでその男はバックを盗りそこねたまま走っていった。バックの中にはたいした物は入れていなかったのだが、だらしなく肩に掛けていたのが標的となったのであろう。街を歩いている時に前後左右に注意を払っていたため被害にはあわなかったと言えるのだが、人の注意をそらして、そのすきを狙うというパターンが多いのでこの場合、運がよかったのだと思われる。
リマでは着用している腕時計どころか履いているブーツも盗まれると言うはなしである。いずれにしてもリマの街は大変物騒だ。ホテルクリオンからサンマルティン公園まではほんの数百メートル、縁日の屋台のような店は数メートルの間隔で立ち並び、店と店の間にも大勢の人がたむろしている。店では古い貨幣(弊価切り下げ前の古い貨幣)の束(2〜3cmの厚さ)がお土産用に売られていた。たむろしている連中はすべて闇ドル買いの人達であった。年率数百%の割合で貨幣価値が下落するので誰もがドルをほしがる。何も陰気な雰囲気もなく、南米の陽気な気質まるだし、それにしてもヤミドル買いの数が多すぎる。これでも結構商売になっているのだろうか、老若男女を問わずである。この一角で突然一人の若い男がぶち当たった。一瞬何が起こったのか理解できず、次の瞬間みぎのズボンのポケットに入れていたハンカチが無理矢理奪取されたと気づくまでしばらくの時間を要した。ズボンのポケットに入れたハンカチがすこし膨らみを持っていたのであろう。白昼ほんとに恐い。これでは、はめている腕時計が盗まれるのも、なるほどと頷けられる。大事なものが入っていなくても盗られやすい格好で歩くのは狙ってくださいといっているようなもので、街を歩いている時はいつも誰かに狙われていると思うくらいがちょうどいいのである。
早々にホテルに引き上げたが、クリオンのホテルのロビーで北海道から来られた老夫婦が、やはりサンマルティン付近で数人組に襲われ、ハンドバックから懐中もの一切全て強奪されたという。無一文、スッカラカンという。お金は2〜3日で銀行振り込みされると言うが、今日リマに着いたとかなのに、パスポート(出国証明)の手配の出来次第帰国するという。リマでは履いている靴、身につけている時計は勿論、指輪・イヤリングは言うに及ばず、何でも盗まれる。ゲバルトでやられる。
イタリアで強盗・日本人殺害さる
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