異人回廊の道(西南シルクロード)
成都(四川省)から雲南省をえてミャンマーから西域に至る道を北のシルクロードに対して西南シルクロードと呼ぶらしい。ここら辺りは少数民族が多数住んでおり、今でもその習慣、暮らしぶりがハッキリしない少数民族もあるという。雲南に至る、直前、海抜2600m位におおきな濾沽湖が見られる。この辺りの少数民族、ナシ族やフツ族が見られるが(混住していることもあるが、しきたりは全く異なるようだ)、そのなかにアツーの習慣が現在も残っているという。
アツーの習慣とは、日本でも見られた一種の通い婚なのだが、現在でも公認されているという。すなわち1対1で結婚するのではなく、複数の男女が交際するらしい。ここら辺りでは女性中心の社会で、アツー関係で子供が生まれれば、女性が責任を持って育てるという。男性は特に責任ないようである。
どうした訳か、ここら辺りでは女性の数が男性より圧倒的に多く、5〜6倍に達するようだ。こういう事情もあるのであろうか、アツーの習慣が今も守られている。ムスリムの宗教的なものとは全くことなるもので、実社会の現状に即した約束事のようである。
話は変わるが、インタファクス通信によると、ロシア南部のイングーシ共和国議会は2日、一夫多妻制を認める家族・婚姻法を採択した。連邦政府はイングーシ共和国の決定を憲法違反と批判しており、イスラム教徒を中心とする共和国政府と婚姻のあり方をめぐって、真っ向から対立することになった。(8/2/99)
ヒマラヤの高地の遊牧民族(フンド)では、反対に多夫一婦制度が見られるようだ。限られた土地(遊牧地)、限られた家畜(羊)を手放さなく代々受け継いで行く。兄弟全部で嫁さん1人で充分なのだ。子供達は全て、伯父さんのことを、おとうさんと呼んでいる。実際どの兄弟の子か、ほんとの親父は判らないのだから。多人数の家族、貧しい中にも働き手の必要な環境の中、ほんとにうまく実社会に適合いているようだが。でも西洋のキリスト教社会では到底理解しがたいだろう。