お茶


 世界中で一番飲まれている飲料はコークでもサイダーでもなく、お茶だそうで、ダントツの一番だそうだ。日本人にとっても一番ポピュラーな飲み物である。お茶は世界中で一番愛飲されている。お茶の歴史は中国が一番古く5000年も遡るという。その中国茶が最初に日本に持ち込まれたのは、805年(延歴24年)に最澄が唐から茶の実を伝えたと言われているが、飲料としては普及することなく、いつしか姿を消していった。その後、わが国に禅(臨済宗)を持ち込んだ明庵栄西が、1191年(建久2年)、宋から茶の実を持ち帰り、九州の筑前か肥前あたりの山(背振山?)あたりに植え、蒸し製法(緑茶)を伝え、いらい日本茶が普及していく原点となった。初期の頃、喫茶は禅宗寺院内の風習としてのみ行われていたが、一般にも広めていったのも栄西であった。栄西はお茶を「末代栄養仙薬、人倫延齢妙術也」といって、時の将軍源実朝に建献上し、一般市中に広く親しまれていくようになった。
 お茶には緑茶、中国茶(ウーロン茶)、紅茶の3種類があるそうだが、これらはみな同じ、お茶の木の葉っぱからつくられる。お茶は沢山の種類がありそうだが結局はこの3種類しかないのである。ただし、お茶の樹の葉っぱ(カメリア・シネキンシス)以外からお茶として飲まれているものは茶外茶として新しい分野のものである。元祖は全て同じと言うことだ。もとは同じでも、その色、香り、楽しみかたはまったく異なっている。
 緑茶はお茶の若葉を蒸してもんだり、炒ったりして作られ、まったく発酵させていない。一方、充分発酵させて作られるのが紅茶で、摘んだ葉を広げてしおれさせ、ローラにかけて葉汁を絞り出し、濡れた布で覆うと、葉に含まれていた酵素が働いて発酵し、黒っぽい焦げ茶色の紅茶に仕上がる。中国茶(ウーロン茶)は半発酵茶で、発酵さす度合いで様々な種類に仕上がるという。
 お茶の主成分はカテキン(タンニン類)と呼ばれるもので、どんな種類のお茶にも共通して存在するという。カテキンには殺菌作用やガンの予防やいろいろの作用があり、お茶の風味を醸し出している。カテキンの他、お茶にはカフェイン、アミノ酸(テアニン)、タンニン酸等が含有されている。お茶の風味と言えば、これら成分の混ざり合ったものの味であるが、その味、色、香りの三者に違いない。
 緑茶には玉露、煎茶、番茶、抹茶の4種類があるが、カテキンはどのお茶にも含まれている。お茶の中に含まれるカテキンと牛乳の飲み合わせはわるいそうで、お茶の後、牛乳を飲むのはよくない。
 中国茶もアレルギーに効果的な菊花茶から体の脂肪を溶かすと言われるウーロン茶まで色々、科学的には発酵によって茶葉の中のカテキンが50%位ポリフェノールに変化するらしい。ご存知このポリフェノールが抗酸化作用やガンの予防効果、老化の原因とされる活性酸素の除去など幅広い効用が期待される。つまり、血液循環をよくして、脂肪の代謝を高め、利尿を促進、皮膚の保全にも良いとされているほか、気管支にやさしく、眼の機能の改善、虫歯の予防にもなり、まさしく万病に効く、不老長寿の秘薬でもある。
 世界で一番良く飲まれているのはお茶だと言ったが、果たしてお茶は飲むものだろうか。たしかに、食事で喉をつまらせたとき、ちょっとお茶を飲むとすぐまたもと通り燕下可能となる。こんな特殊な状況以外の普通の場合、お茶は飲むのでなく、その風味を味わい、楽しむもの、儀式である。イギリス人は一日5〜6回はティータイムを楽しむという。中国では5000年も前からお茶を嗜好していたようである。日本もこれに習い、新しい独自の茶道が発展していったに違いない。

 雲南あたりにいくといろいろのお茶が売られている。白い蛆虫かと思ったのが立派なお茶の葉だったりして吃驚すことがある。ホントに細い銀糸葉だ。ウーロン茶で言えば高山鳥龍茶が最高かと思っていたら、白いうぶ毛に覆われた東洋美人(香檳鳥龍茶)なるものもあるという。いづれも台湾産である。



お茶のタイミングの話

ポリフェノール
お茶の儀式(結婚式)
お茶の儀式2(三道茶)
大紅包(武夷茶)

廈門紀行 武夷茶(巖茶) 大紅包
一葉茶
羅布麻茶

茶馬街道(雲南からチベットへ)



homeに戻る  随筆・評論に戻る 話の種