ピルQ&A(低用量ピル)


 ご存知のように、本年9月2日より、一応、厚生省(日本)によって経口避妊薬として承認された。しかし、薬価基準には収載されることなく、すべて健康保険の適応外となった。このクスリは要指示薬と言って、医師の処方箋がなければ、薬局で購入することが出来ない。勿論薬店では、処方箋を持っていっても売ってくれない。このピル自体、保険適用外なので、これに纏わる諸経費(診察料・検査料・指導料等)破全て自費扱いとなる。中用量ピルの時は、子宮内膜症等の治療のためには保険適応、まったく避妊目的だけであるときは自費と分かれていたが、今後は自費一本大変理解しやすくなった。その分、患者さんの負担が増加したことは明らかである。

【薬効】

 エイズ・性感染症などを予防するものではない。ましてその治療薬でもない。これら感染症の予防にはコンドームが非常に有効である。
 ピルによっては7日間の休薬期間があるが、飲み方さえ間違えなかったら、この期間も妊娠は致しません。ピルを休薬するときは、飲むのを止めた時点で薬効はなくなります。

【ピルを飲むとき】

 1日一回だから、毎日だいたいの時間を決めて飲むのがよい。今日は朝、明日は晩というのは感心しない。できるだけ、時間を決めて飲んでください。1〜2時間の誤差はかまいません。また原則、お水で飲んでください。お茶、コーヒ等何でも構いませんが、アルコール類で飲むのは避けた方がベターです。

【もし飲み忘れたら】

 ピル(低用量経口避妊薬)は21日間連続して飲まねばならない。21日飲んでなんぼのもので、途中一回でも忘れては、その効果は疑わしい。
 しかし、もし24時間以内であれば、気づいた時点で、一錠を直ちに服用し、定めれた時間にまた通常の一錠を飲む。即ち、その日は合計2錠飲むことになる。
 48時間以上、連続して飲み忘れたときは、服用を中止すると良い。また改めて、月経を待ち、その一日目から服用を開始することになる。いづれにしても、妊娠の可能性が大であるので医師に相談すべきである。

【1回で何月分の処方箋がでますか】

 OCを服用していても妊娠する可能性があること、また副作用を早期に発見して重篤な合併症を予防するためにも、初回の処方は1カ月分、次回は2カ月分、それ以降は3カ月ごとに処方箋を貰うことが望ましい。

【飲んでいる途中に出血してきたら】

 飲み忘れがなく、少量の出血の時はそのまま飲み続けると良い。でも凝血の伴う大量の時はそのまま、一時休薬して、医師と相談すべきだ。飲み忘れの時は出血を来すことが多いので、飲み忘れには注意しよう。

【気分が悪くなる】

 ピルを飲み始めると、むかついたり、気分が悪くなる時がある。これはクスリの中にエストロゲンが入っているためで、2〜3周期後には症状も殆どなくなるようだ。の見続けて差し障りはない。

【併用薬にご注意】

 抗生物質、抗てんかん剤、神経安定剤、副腎皮質ホルモン剤、血糖降下剤、降圧剤等は薬効に影響を及ぼすので医師に相談する穂がよい。相談するときは現在飲んでいるクスリを持っていくと良い。またピル服用中は、6〜12月に一回は診察ならびに検査を受けねばならない(STD・癌等)。

【ピルの飲み始める時期は】

 ご存知のように、女性には月経周期がある。月経周期の一日目(初回投与時)から飲むのが好ましい。ピルの種類によっては、サンデースタート(28日型)とかいって、日曜日から始める方法もあるが、この時は飲み始めが月経の始まりより日数を得ていると、月経から飲み始めるまで、他の避妊法を併用した方がよいようだ。ピルそれぞれに工夫されていて、一長一短どれが最高によいと云うわけではないようだ。サンデースタートの場合は土日に月経が来ないように工夫されている。この場合飲み始めは必ず日曜日になり、土日に出かける方には好都合かも知れない。

【飲む期間】

 21日型と28日型があるが、同じことである。28日型は7日間飲むクスリが多いが、これはクスリではなく、偽薬(プラセボ)である。なんの薬理的作用もない。ただ忘れないように、毎日飲む習慣を付けるためのものであるようだ。21日タイプも28日タイプもクスリは21日分だけである。

【ピルの種類は?】

 ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれている。でもすべて合成剤(天然のものでない)である。この2つのホルモンのレベルに合わせて、1相性、2相性、3相性に分けることが出来る。現在市販されているピルの卵胞ホルモンの種類も量も、全て同じ程度であり、多少黄体ホルモンの種類や量を加減することによって、それぞれ特徴を出そうと試みているようだ。いづれにしても、大差ないようだが、同種のものが同時に10種類も発売されたのだからメーカーは何処も大変のようだ。また消費者もどれを選択するのが、ベターなのか困ることだろう。

【副作用は】

 1. 血栓症
 2. 過敏症、視力障害、肝機能異常(黄疸)、電解質代謝異常(浮腫・体重増加)、子宮(不正出血・経血量変化)、乳房、血圧上昇、悪心嘔吐、偏頭痛、皮膚色素沈着、肩こり、腰痛、倦怠感。

 低用量避妊薬(OC)参照

【飲んではいけない人】

 1. 本剤の成分マケル(過敏性素因)女の人
 2. エストロゲン(卵胞ホルモン)依存性腫瘍のある方(腫瘍が顕在化することがある)
 3. 異常性器出血のある方(診断の確定していない)
 4. 血液凝固機能が亢進される恐れがある(血栓症になりやすい)
 5. 血栓性素因のある方
 6. 喫煙者(35歳以上で1日15本以上の方)
 7. 手術前4週間、術後2週間、さんご週間以内の方、長期安静患者
 8. 肝腫瘍、重篤な肝障害のある方
 9. 脂質代謝異常のあるもの
10. 高血圧症のもの
11. 妊婦、授乳婦等
12. 思春期前の女性
13. その他

 禁忌:高血圧の方やタバコの愛用者は医師に相談すべきだ。40歳以上の方もいろいろ危険因子があるので医師に相談した方がよさそうだ。

【効果】

 効果は抜群、飲み方さえ間違わなければ、ほぼ99%以上である。毎日続けて忘れないように服用すべきだ。途中、飲み忘れがあると、妊娠したりするばかりでなく、出血(破錠出血)を来すことがある。 

【その他】

 28日型のピルで、サンデースタートと言う宣伝をしているものがある。クスリの内容には変わったところもないが、日曜日から新しいピルを飲めばよいと云うことだ。この場合、毎月土・日の週末に外出することが多い婦人は一般的に云って月経が週末にならず助かるかも知れない。まあ便利なものだが、この場合飲み始めの一周期は避妊に注意しなければならない。(2/9/99)


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