変な友人関係(バイアグラ協奏曲)
ついにといおうか、ようやくといおうか、私の周辺にもバイアグラ所持者が現れた。いまのところ4人。仮に、Tg、Ng、Sm、Hkとしておきたい。
4人とも、私と同年齢世代である。断っておくが、私はまだ、バイアグラを必要とする年代に達していないと思っているが、世間では決してそうは思っていない。Tg、Ng、Sm、Hkの4人にしたところで、同様のはずだが、何かしら願望もあるだろう。また、特にそういった症状に苦しんでいるという話も聞いたことはないが、噂によるとTgは今一つらしい。最近Tgは心臓病を患ったとのことであるが、その後ゴルフにも精をだしているので健康面は大丈夫だ。
要するに、好奇心である。昔から新しいものが好きな連中だった。自動車電話が出回り始めると、すぐ買い込む、というのは普通の新しいもの好きだが、連中は、自動車電話の通話を盗聴する無線機をすぐ手に入れた。
盗聴の相手が、たまたまデートの約束をしていたことがある。二人の待ち合 わせの時間に、その現場に出かけて、それらしい男女を冷やかしてくる。好奇心の範囲をやや逸脱しているようにも思うが、そういうことが好きな連中
なのである。先日会ったときも、Hkは音声で通話相手をサーチする新型携帯電話(呼び出し音は、ホーホケキョ)を、Smはコダックの最新型デジカメを所持していた。
Ngはバイアグラ服用の効能を、象徴的な表現で語ったが、それは割愛。Hkは入手経路を説明した。知り合い(?)の医者に処方箋を書いてもらい、直接アメリカに注文、大量かつ安価に仕入れたようだ。Smは居合わせなかった
が、ほぼ同じ手法で手に入れたと思われる。さらにTgは買い物ツアーでこれを大量に購入しようとしている。
話をよくよく聞いていると、Tgのバイアグラは、NgとHkから分けてもらったものであることが判明した。そして、NgもHkも、自分ではまだ試していないらしいことも判明した。「じゃ、Tg君って、華岡青洲の妻じゃない」と、同席した女性が鋭く指摘した。
Ng、Hkの両名が、Tgの体を使って人体実験しているのは、明らかだった。Tgもそれは承知で、「最初は砕いて粉にして、少しだけなめてみたりしててんけど」、好奇心にはあらがいがたく、いまはまるまる服用。Tgに心臓発作で倒れる気配はないので、NgとHkは、まもなく実地使用に踏み切るだろうと思われる。ちかじか有効性確認のため東南アジアに旅立つという。しかるに4人は20年来の親友だという。複雑な友情だ。
バイアグラだって、そんなに効くモノでない。Hkは何処で仕入れてきたのか、蘊蓄を披露する。25、50、100mgの三種類があって、たとえ最高の100mgを飲んでも80%位しか効き目がないらしいという。でもだれでも藁にでも縋り付きたい気持ちは十分理解できるのではないだろうか。
バイアグラABC(Q&A)
ヴァイアグラ治験報告
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