バイアグラ国内承認近ずく
米国で今春発売され、爆発的な人気を呼んだ性的不能の治療薬バイアグラ、国内で進められてきた製薬会社の臨床実験では問題なしとの結果がでた。承認されれば医師の処方箋で購入することになる。一方個人輸入などを通じて入手できる状況に歯止めはかかりそうにない。禁忌薬剤との併用の問題もあり、精力剤としての入手ルートに規制を求める声も強い。
日本では本年7月、ファイザー社が承認申請を厚生省に行っている。承認に向けた動きが急ピッチで進んでいる。その背景には精力剤として使うことを目的にした個人輸入が広がるのを警戒、医師の処方による正規のルートに早く乗せたいというと言う厚生省の意向がある。もう一つの追い風は規制緩和である。薬の審査を簡略化するため、先に承認した国の臨床試験(治験)データを活用するという日本、米国、欧州連合間の合意だ。ファイザー社は第3相実験をすることなく米国のデータを使って申請した。国内の臨床実験は30病院で240人あまりの患者に対して行われた。3割ほどの患者に火照りや頭痛などが見られたが、いづれも症状は軽く、安全と判断された。これまで40カ国で承認されており、投与量や副作用のダータに差は殆ど見られなかった。国内の医療関係者は解禁に向け講演会を開いたり、医師の教育に力をいれ準備を始めている。承認後には、処方する薬の量は、医師が患者に性交の頻度を尋ねた上で判断する。個人の性生活関わる問題だけに、真実かどうか確認するのは難しい。自己使用量以上の処方箋をもらい、転売するものがでてこないとも限らない。医師達は診断には慎重な対応が必要だが、決め手はないと戸惑っている。
最近バイアグラと同じ効果があり、副作用が少ないと言われるバゾマックスと言う新薬の個人輸入代行が始まった。バイアグラの最強のライバルといわれ、FDAに承認申請中の薬だが、既に販売されているメキシコから輸入されている。個人輸入が野放しでは、国内でいくら審査しても無意味だし、この抜け穴を防ぐ何らかの規制が必要だという識者もいる。ただ、バイアグラが日本で承認されれば、適正な薬の値段も決まり。業者による法外な値段による取引も押さえられると期待もされている。現在は、輸入代行を装って大量輸入し、不特定の客に売りさばく違法行為も少なくない。こうした行為に厚生省は警戒を強めている。