ミニッツリピーターと耐磁機能


 暗闇のなかで静かに、澄んだメロディがどこらともなく響いてくる。ちいさいけれども、なんともいえない味わいのある音、それはミニッツリピーター。西欧の大教会でなく、ノルウエーの田舎の古い、古い木造の鐘の音のように、こんな音色がこの世の中にあったのだろうか?借り物でもよい、生涯一度だけ、たった一度だけ自分のこの腕にしっかりとはめてみたい。こんな思いをさせるのがミニッツリピーターなのだ。

 ミニッツリピーターを有する腕時計は極めて高価なものですが、我が国のCITIZENからはマイコン制御によりミニッツリピーターを摸した製品が発売されています。時計はとてもデリケートな機械です。そして純電子式のデジタル時計を除く多くの時計は数多くの可動部分をもち、その可動性が精度と密接に関係しています。もしそれらのパーツが磁化するようなことがあれば、相互に吸引力や反発力を生じて大きな狂いを発生させてしまいます。よって、時計はダイナミックスピーカーなどの磁石を利用した製品のそばには置かないことが重要なのですが、近代的な暮らしの中において磁場を完全に排除するのは実際にはかなり困難です。そこで、多少の磁場では磁化されないような機構をもつ時計が作られるようになりました。これが耐磁時計です。耐磁のアプローチは主として2つあります。一つはパーツに極力非磁性体を使う方法で、もう一つは磁気シールドを用意する方法です。前者のアプローチは多くの耐磁時計に採用されています。磁気シールドには軟鉄板が用いられるので、重くなるのが難点です。強力な磁気シールドを有するROLEXMILGAUSSは、1000Oe(エルステッド)の磁界に耐える 時計として有名ですが、現在は残念ながら製造が中止されており、実用性よりもその希少性により価格が上昇しています。なお、我が国では近年、JISにより耐磁の基準が規定されました。

 ミニッツリピーター愛用者のご感想をお聞かせいただきたい。



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