ちゅうごく四川省紀行
チベット高原のアムド(アバ地区)を訪ねた。アバはチベット自治区でなく四川省に違いなかったが、文化圏は完全にチベットだった。パンダの故郷、野生のパンダとの出会いという浪漫もあったが、今回の旅行ではその機会にめぐまれなかった。ついでに成都市内も見学した。成都は州都であり四川省では重慶に次いで人口600〜1000万人を越える大都会だ。武候祠の出師表にも再会したが感無量だった。成都(四川省)を「天府の都」と言わしめた潅漑用のダム都江堰は2250年の風雪をえて今日なをその用に共せられている。ホントニ中国は広い、偉大だ。それに長い歴史がある。(近畿日本ツーリスト主催のツアー参加)
生涯忘れえぬ風景だ。峨眉山の頂上に立ったとき、はるかなたの西南の方向の真っ白き山脈の中に一際目立って、ほぼ独峯のピークが見えた。ミネァコンガ(世界第11位)だ。何と奇麗な峰だろうか。また此処から北の方向に雪宝山や四娘山が見られた。
旅行中たいへんな事件が起こっていた。知らぬが仏とはまったくこのことで、ニューヨークの世界貿易センターのツインビルがハイジャックによって爆破されていた。あとでTVを見るとまったくのSF映画を見る如き様相だった。クワバラクワバラ、飛行機の旅も恐いものだ。
白龍門陳(四方山話)
【四川は雨が多い】 蜀の国は降雨量が多く、いつもじめじめしている。空は曇天でカラッと晴れた日は殆ど見られないと云う。一年のうち300日以上は雨か曇天だと言う。ここの国の犬は太陽がでてくると驚いて吼えるという。それぐらい晴天は珍しいようだ。峨眉山の頂上からミアコンガ(日本の登山隊が遭難し隊員の1人が、約1カ月後発見救出された)が見えなっかたが素晴らしいブロッケン現象を体験することが出来た。太陽光と霧(雲海)の難しい条件が必要なわけだが、こうした機会に恵まれた俺はなんと運の強い男なのだろう。
【マーボ豆腐の故郷】 麻婆豆腐の故郷もここ成都だ。初めて世にでた陳婆さんの麻婆豆腐のお店が沢山みられる。どこもかしこも皆同じような味付けでとくに美味しいものではなさそうだ。たしかに本場(陳麻婆豆腐本店)だけあって辛く痺れるようだが、伝統にあぐらをかいてその後の発展がみられないようだ。確かにここの豆腐は腰が強く型くずれがいきにくいようだ。豆の香りもする。でも微妙な舌触りはまた別物だ。唐辛子(辣・からい)だけでなく山椒(麻・しびれる)も沢山入っているよ。まったく四川の「三出し」とは良く表現したものだ。
【本場にないマッタヶ】 またマッタケの本場でもある。四川くんだりまでやってきて、マッタケを鱈腹食べずに帰られようか。まさに盛りの旬のマッタケ、自由市場に出かけてみたが売ってはいなかった。収穫される全て日本向けの輸出品で、此の地では販売されないようだ。当地のレストランやホテルで供されるのはほとんど乾燥ものか塩漬けもので、生のものがほしいときは、直接農民と取引するしかないようだ。生のマッタケ喰いたかったら日本に行くべきだとさ。マッタケの代わりに焼きグリを買ったが安くて美味しかった。(昆明では生のマッタケ売っていた)
【四川の駕篭屋】 駕篭屋さんは昔から質の悪い雲助と決まっている。なぜ雲助と云われるのか。その由縁は知らないが真もってその通りだと思う。日本のタクシーの運転手さんはまた別の範疇だろう。前もって金額を全部払うのは愚か者のしでかすこと。必ず後払いで、キチッとしはらうこと、夢々釣り銭を貰うなんて思ってはいけない。必ず途中で何癖をつけてくる。ほんの数分乗っただけなのに、旦那喉が乾いた、ジュースを飲ませろとせっつく。初めは気の毒にと思って飲ませてやると、ほんの数分後またジュースである。きりがない。また丁度いいあんばいに、ジュウース屋がいるものだ。彼らはグルで、こちらの同意を得る前に瓶の栓を抜いて、旦那可哀想に喉を枯らしている、ジュースを恵んでやったらと追い打ちをかける。値段も数倍もするジュースを何杯もせがむ。彼らは完全なグルで後でリベートが来るようだ。ジュースぐらいならまだしも、チップを要求する。駕篭に乗っている間中チップ、チップの連続だ。いい加減の所まで来たら、ここまで後は別料金、追加料金と平気で宣う。前金は禁物、いつ何時追い剥ぎに変身するやも知れない。峨眉山の駕篭屋には気をつけねばなるまい。
【黄龍の駕篭屋】 黄龍の駕篭屋さんはまじめそのもの、途中一度もチップの催促はなかった。道筋は観光しながらの登山用ルートと下山用の直通ルートがあり、駕篭屋さんは裏道(下山用)を利用する。何分スタートが高度3000mもあり、それから6〜800mの高度の登山、息切れが激しく、ほとんどの者は酸素を吸いながら登っていた。竹駕篭でゲートから黄龍古寺まで約80分300元。20分に一回ぐらい小休止、付近の池や滝を案内してくれた。普通歩けば約150分の行程ホントに有り難う。あまりにも気分が良かったので約束地の黄龍古寺に到着後チップをはずんだら、親切に五彩湖付近の案内してくれた。
【民族衣装】 九寨溝近辺で馬や山羊に乗って写真をとるのは10元(アバの民族衣装を貸してくれる)、民族衣装のオネイチャンのスナップ写真は1元、一緒にとるときは5元と相場が決まっている。
【雪豹の毛皮】 九寨溝の宿の前の大通りのみやげ物店で雪豹の毛皮が売られていた。ずっとならんだどの店でも売られていた。外観的にも触ってみても雪豹に違いなかった。雪豹は大変珍しい動物で絶対数もほとんど少なくなっているというのに。これらは密猟かしら。どの店にも十点以上安易にぶら下がっていた。値段は2〜3万元ぐらいで、こんな珍しい動物の毛皮がと不思議に思った。そういえば民族舞踊の男性出演者の腰当てや飾りものも雪豹が使われていた。ここら辺りで雪豹が捕れるのかしら。日本円で10〜30万円、お土産になるのかしら。
【中国の運転手】 中国のドライバーはプロ根性満点である。力がある。体力がある。スタミナがある。いつも感じる。その上闘争心旺盛である。チャレンジ精神いっぱい。成都を朝7.40分に出発、晩の9.00まで(茂県黄龍)約350Kmを1人で運転する頑張り屋、なにをかいわんである。そういえばシルクロードで1日700Km以上乗ったこともあった。ホントニ凄い体力だ。帰りには九寨溝から成都まで450Kmを約3時間の渋滞も含めて約15時間頑張り通した。道路も一応舗装されてはいるが状態は今一、凸凹だらけ、全身マッサージを受けながら走った。
中国の運ちゃん、まず、前に車があると全精力をあげてそれに追いつこうとする。急にスピードを上げて必死に追いつこうとする。それからが大変、今度は追い抜こうとするのだ。道路は2車線なのに反対車線に出て追い抜こうとする。制限スピードは車が出る最高速度、つまり制限なしなのだ。凄いクラクション、俺様の道、雀の子ソコノケソコノケ俺様が通る式だ。中国の運ちゃんは前に車があると俄然ハッスルする。
交通ルールを守らない。成都に向かって都江堰の手前まできたとき、車は渋滞、少しも動かない。1時間待ってもピリッともしない。情報が入らない。こんなに渋滞しているのに反対車線を走る輩も出てくる。結局のところ自然渋滞のところにこうした割り込みで二進も三進もいかなくなったのだ。おかげで成都での川劇の鑑賞はパー。
交通法規を守らない以前のもの、交通ルールなんてあるのかしら。結局、強引にでたものが勝ち、たとえ真っ正面に出会っても、外の車も協力して列の間にどないか入れてくれる。包容力が強いのだ。つまり規則があっても規則を守ったほうが得をするということが補償されないかぎりこれらの事がなかなか守られないということだろう。街中の交差点なんかも同じこと、先につっこんだ方が勝ち、信号なんて関係ないことだ。
【地図】 九寨溝・黄龍の地図(各5元)が入口の売店やそれなりのホテルの売店で販売されている。黄龍ではゲート内には売店なし。どうしてもほしい場合は入場する前に購入したい。観光には必携らしいが。以前成都に行ったとき購入した成都の地図の裏に両者の地図が出ていた。内容はこれで十分、ML等で出ている詳細図も参考になった。これだけで十分だった。別に買う必要性なし。
新聞報道によれば、9/18 より四川省の集中豪雨で河川が氾濫しているらしい(以前訪れたときも洪水の後で郊外の田畑は冠水していた)。勿論都江堰の北の道は相変わらずの土砂崩れで通行がママならないようだ。19 日ここを通った車は約12時間以上の渋滞だったそうだ。3 時間ぐらいの渋滞まだまだ序の口だ。19 日は九寨溝から成都まで 24 時間以上要したようだ。お気の毒に、でも数日の閉じこめにならず結構でした。蜀への道はほんとに危ないかな、危ないかなであった(李白)。
茂県を過ぎれば岷江の両岸に、厳しい斜面にへばりつくように羌族(チベット族)の集落が散見される。殆ど3階建てで、1階は家畜小屋、2階は住居、3階は穀物の貯蔵庫らしい。全て規格品の如く整然としていた。これらの集落に特徴的なことは殆どすべての家屋にパラボラアンテナが高く設置されていた。意外と豊かなのかなあと思ったが、政府の少数民族対策に出来たのことであった。文明が逡巡してくると民族衣装ともお別れ長い脚のパンティなんかも流行してくるだろう。
チベットと言えばマニ車だろう。九寨溝の臥龍海の川中にには5〜6軒の水車小屋があり、その中でマニ車が廻っていた。水車小屋の水の動力によってマニ車が廻されるわけだが、なんと神様もおおらか、人間の努力なんてあまり問題としないようだ。ご存知、マニ車は1回廻すと中のお経を1回読んだことになるわけで、水車動力によって永遠に廻りつづける。風にはためく経文の書かれたタルチョと全く同じ考え方。この水車小屋の中には仏様が祭られており、線香をあげる仕組みになっていた。線香は10元出せばくれる。なんとこの小屋はお賽銭の御集所だった。チベット商売もなかなかやるわい。
川主寺(茂県)でチベット密教の古刹(達吉寺)を訪ねた。この古刹には活仏がおられるとか、なかなか由緒のあるものらしい。山門をくぐり、本殿の前の広場で大きな、家内安全健康を願って長い線香をあげるわけだが、なかなかこのお寺さんがめつい。線香は10元から800元まで値段によって大きさ(太さ・長さ)がことなる。大きさによって功徳もことなるとか。次郎さんは150元(2000円位・2mX5cm)のを献上したが、こんなで幸福が買えるわけではないだろう。線香売場は庫裏の入口で庫裏の中は土産物店になっていた。ここでは翡翠や曼陀羅を売っていた。値段を聞いたわけではないが、これらのものを買うと活仏に直接拝顔できるようだ。活仏はお寺の2階に住んでおられ、これらの玉石や曼陀羅を購入した者だけにお会いになるという。いやはや、なんとも、どう解釈したらいいのか、以前訪れたラサやシガツエ・ガンツエの寺院でもこんなことはなかった。 (9/26/01)
9/9/01〜9/16/01
関空-昆明 kix-kun JD 233 A300 600R 9/40~13/25
昆明-成都 kun-sed SZ 4416 西南航空
成都-都江堰-黄龍 バス
黄龍-九塞溝 バス
九塞溝-成都 バス
成都-昆明 sed-kun SZ 3471 西南航空
昆明-関空 kun-kix JD 232 A300 600R 14/40~20/00
成都 錦江賓館 五つ星だがもうすでに古いようだ。
茂県 華龍山荘(黄龍)入口までほんの数分、山荘にしてはいいホテルだった。
九寨溝 九寨溝賓館 マネーチェンジはない、民族舞踊(羌族)は見もの。
楽山 嘉州賓館 こぎれいなホテル、気持ちがよい、成都より居心地良かった。
昆明 マリオット 新開店、清潔でアットホームな感じ。
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峨眉山
九寨溝天女伝説
峨眉山白蛇伝説
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